戸建て住宅の購入にあたっては、注文住宅かあるいは分譲住宅か、いずれが良いかという議論が、古くから行われています。両者の大きな違いは、自分でプランを決められるか、それとも、すでに出来上がっている家を買うか、という点に尽きます。家に自分の夢を託している人であれば、自分が決めた間取りの住宅に住みたいと思うのはごく自然な流れです。とはいえ、注文住宅を建てたものの、完成してから住み始めて、思っていたほど使い勝手が良くないとか、この部位は違うやり方をしておけばよかった、という声が多き聞かれるのも、事実なのです。

もし、注文住宅を建てるなら、相応に時間をかけて情報収集をし、自分が住みたいと考えている家のイメージを明確に持っておくことが重要です。他方、分譲住宅であれば、プロの建築士が計画段階からタッチアップしていますし、すでに出来上がっている住宅であれば、購入前に見学することができますので、安心できる部分があります。なお、あくまでも一般論ですが、分譲住宅よりも注文住宅のほうが高いという印象があります。分譲住宅の場合、一括して、数棟から数百棟と大規模の建築を計画できるところから、資材や設備器具などを一挙に大量に仕入れることで、コストを抑えることが可能です。

注文住宅では、そういったスケールメリットを発揮することができません。このように、両者の違いをしっかりわきまえて、いずれの形態を選ぶかを決定するのが賢明です。